「一周忌にお返しって必要なの？」
「一周忌のお返しは香典返しではないの？」
「引き出物に何を選べば良いか分からない」
一周忌の時期が近づいてくると、お返しに何を準備すれば良いか、疑問に思う方もいるのではないでしょうか。

 

本記事では、一周忌のお返しの概要やその選び方について紹介しています。この記事を読むことで、一周忌のお返しは引き出物ですることが分かり、どのような物を選べば良いか把握できるでしょう。

 

また、一周忌の引き出物としては避けた方が良い物や、おすすめのお菓子についても紹介しているため、相手に失礼なく引き出物を贈ることが可能です。

 

一周忌のお返しが何か知りたい方や、引き出物で選ぶべき物を把握しておきたい方は、ぜひこちらの記事をチェックしてみてください。

一周忌のお返しは「香典返し」ではなく「引き出物」

「香典返し」と「引き出物」はどちらも参列者への返礼品ですが、葬儀や通夜でのお返しが「香典返し」で、一周忌など四十九日法要以降のお返しは「引き出物」と呼ばれています。

 

香典返しと引き出物では、目的や返礼品の選び方が違い、金額相場も異なることに注意しましょう。そのため、香典返しと引き出物は、それぞれ別に用意する必要があります。

一周忌の引き出物の選び方

ここでは、一周忌の引き出物にふさわしい品物の選び方を紹介します。

 

受け取る方の事情を考慮し、負担に感じさせたり不快感を与えたりしないような引き出物を選ぶことが大切です。

 

引き出物を選ぶ前に、以下の内容を確認しておきましょう。

あとに残らない物を選ぶ

一周忌の引き出物は、消え物の中から選びましょう。消え物とは、食べたり飲んだり、使うことでなくなる物のことを指します。引き出物に消え物を選ばれる理由は「不祝儀を残さない」という意味があるためです。

 

例えば消え物の定番であるお菓子は、種類が豊富なため相手の好みに合った品物を選びやすく、食べると消費することから、引き出物としてふさわしいでしょう。

 

また、引き出物のお菓子は和菓子、洋菓子どちらでも構いません。和菓子は日本の文化を感じさせるお菓子であり、洋菓子は若い方たちに好まれやすいため、状況に合わせて選ぶのがおすすめです。

年齢層や宗教・地域の慣習に配慮する

引き出物を選ぶ際は、贈る相手の事情に配慮した物を選びましょう。

 

例えば引き出物に掛ける掛け紙においては、蓮の花が描かれているものは仏教で、黄白の水引のものは関西や一部の山陰・北陸地方で使用されており、宗教や地域によって違いがあります。

 

相手に不快感を与えてしまわないよう、あらかじめ確認しておきましょう。

会食と引き出物で香典の7割以上の値段になるように選ぶ

引き出物は、いただいた金額に見合った物を贈れるように、相場を把握した上で選ぶことが大切です。

 

一周忌の法要欠席者への相場は3分の1～半返しですが、法要出席者には会食と合わせて、いただいた金額の7割～8割の相場を目安として、引き出物を選びましょう。

 

また、地域によっては、同額以上を返す慣習が存在するところもあります。自身の地域の相場が分からない場合は、親族に相談し、確認しておくことがおすすめです。

一周忌の引き出物で避けるべき物

一周忌は弔事であることから、引き出物として贈ってはいけない品物もあります。

 

例えば、宗教的に引き出物にするにはふさわしくない物や、弔事の返礼品としては避けた方が良い物などです。

 

以下では、一周忌の引き出物に向いていない品物を紹介するため、参考にしてください。

四つあし生臭もの

古来より仏教で「四つあし生臭もの」と呼ばれてきた肉や魚などの生ものは、引き出物に選ばないようにしましょう。

 

肉や魚などは、仏教が禁じる殺生を連想させることから、一周忌の引き出物としては避けた方が良いでしょう。

 

結婚式などの引き出物として贈りやすい鰹節は、生ものではありませんが魚であるため、引き出物に選ばない方が無難です。

相手が気を使う物

贈る相手に気遣いをさせないためにも、高価すぎる引き出物を贈ることは避けましょう。高額な引き出物で、相手に「礼儀をわきまえていない」と受け取られる可能性もあります。

 

また、金券や商品券は感謝の気持ちを金額で表すことになり、贈った相手に不快感を与えてしまうリスクがあります。金額が明確に伝わってしまう金券や商品券も、相手に失礼となるため選ばないようにしましょう。

お祝い事で用いられる物

一周忌の引き出物は弔事であるため、お祝い事でよく使われているお酒や鰹節、昆布などは選ばないようにしましょう。これらの品物は、慶事を連想させてしまいます。

 

他に、おめでたい意匠としてよく用いられている紅白や松竹梅、鶴や亀などをモチーフとした物も避けてください。

一周忌の法要で引き出物を渡すタイミング

一周忌のお返しは法要当日に手渡しすることが基本です。会食が終わり、参列者が帰り始める前のタイミングで、施主がお礼の言葉と共に引き出物を手渡ししましょう。

 

会食に参加する参列者の数が多い場合は、あらかじめ、会食の席に置いておくことも可能です。また、会食を行わない時は、折り詰めやお酒と一緒に渡して、持ち帰ってもらいましょう。

 

法要の欠席者に返礼品をする場合は、法要後の1週間～10日間の間に、手渡しか郵送で引き出物を贈ります。引き出物を郵送する際は、必ずお礼状を添えておきましょう。

一周忌の引き出物におすすめのお菓子5選

ここからは、一周忌の引き出物にピッタリなお菓子を紹介します。

 

お菓子は消え物であることから、一周忌の引き出物にふさわしいといえます。

 

今回は特に日持ちのするお菓子や、個包装になっていて分けやすいお菓子をピックアップしました。引き出物として選んだ時に、相手の負担になりにくいため、喜ばれやすいでしょう。

丹波焼菓子詰合せ

「丹波焼菓子詰合せ」は、丹波栗や丹波産黒豆といった、丹波産の素材にこだわった焼き菓子の詰合せギフトです。

 

サクサクした食感が心地良いサブレや、丹波栗と和栗のほっくり感を楽しめるフィナンシェ、キャラメルの香ばしいフィナンシェなど、特に人気の高い焼き菓子を集めています。

 

7個～22個入りまでのサイズがあるため、引き出物の予算に合わせて選びやすくなっています。

粋撰菓

「粋撰菓」は、クッキーやパイ、ガレットやカステラ、ケーキなどの焼き菓子の詰合せギフトです。

 

粋撰菓のお菓子には、黒ごまや京都産宇治抹茶、なると金時芋、和三蜜糖などの和の素材がふんだんに使われています。洋菓子でありながら、上質な和の風味を感じられるお菓子です。

 

若い世代から年配の世代まで、幅広い年代の方に喜んでもらえるでしょう。

いもくり

「いもくり」は、なると金時芋と、ていねいに裏ごしした和栗をたっぷり使い、焼き上げたお菓子です。スパイスや香料などを使用せず、素材の本来の風味や、自然な甘みを楽しめるでしょう。

 

いもくりは、そのまま食べるだけでなく、バターやアイスをのせてアレンジしても美味しいお菓子です。一周忌の引き出物として、どなたにも喜んでもらえるでしょう。

 

シンプルなパッケージは、弔事の引き出物にふさわしい装いです。

吉野のくずもち

「吉野のくずもち」は2種類のみつを添えた、もっちり、とろりとした食感のくずもちです。

 

沖縄産の黒糖を使用した黒みつに、炒り方を変えた2種類のきなこをのせた「純」は、上品な甘さを感じられるでしょう。そして、徳島産の木頭柚子皮を使った柚子みつをのせた「柚子」で、くずもち本来の甘みとさわやかな酸味をお楽しみください。

 

60日以上の保存が可能で、冷やしても美味しくいただけます。

こがね芋

「こがね芋」は、なると金時芋を使用した和風のスイートポテトです。なると金時芋は皮ごと使われているため、上品な甘みだけでなく、芋の風味も楽しめるでしょう。

 

賞味期間が長く設定されているため、期限を気にせずに召し上がっていただけることもおすすめポイントです。

 

こがね芋は、10個入りと15個入りのサイズで販売されています。贈り相手の人数や、引き出物の予算に合わせてどちらが良いか選んでみましょう。

参列者への感謝の気持ちを込めて引き出物を選ぼう

一周忌のお返しは、香典返しではなく引き出物と呼ばれます。引き出物を選ぶ際には、形として残らない物や相手の宗教や慣習などに配慮した物を、相場の範囲内で選ぶことが大切です。

 

引き出物として適した品物もあれば、ふさわしくない品物もあるため、それらを認識した上で選ぶことをおすすめします。

 

参列者への感謝の気持ちが伝わるように、マナーを守って、引き出物を贈りましょう。

 

引き出物選びに迷った時は、こちらの記事で紹介しているお菓子の中から選んでみてください。