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法事の「のし袋」の書き方、金額相場やマナーについて解説!

「法事に持参するのし袋はどのように選べばいいの?」
「のし袋への正しい表書きや、包み方のマナーがわからない」
「御供物料の金額相場を知りたい」
初盆や三回忌などに代表される「法事」は、故人を供養する行事です。葬儀とは異なるしきたりがあり、参列にあたってどのようなのし袋を用意すればよいのか、表書きやお包みする金額がわからず困った経験を持つ方もいるでしょう。

 

本記事では、法事で使用するのし袋の種類や選び方、表書きの書き方とお札の包み方を解説します。あわせてのし袋を渡す際のマナーや、相手との関係に応じた御供物料の相場金額も紹介します。

 

この記事を読むことで法事での作法やのし袋の選び方がわかり、参列前に落ち着いて対応できるでしょう。

 

のし袋の正しい選び方を知りたい方、法事の際のマナーを身につけたい方は本記事をチェックしてください。

法事で用意するのし袋

法事に招かれた際、持参するのし袋は葬儀用と同じでよいのか悩んだ経験をお持ちの方もいるでしょう。また、のし袋が手元にない場合、購入できる場所がわからず慌ててしまうことは避けたいものです。

 

ここからは、法事の際に用意するのし袋の種類や水引の選び方、購入できる主な場所を紹介します。

法事用のし袋の種類

法事は故人をしのぶ行事であるため、のし袋は弔事用を準備しましょう。

 

のし袋には紐製、またはプリントされた水引がついています。紅白の水引は慶事用ですので、法事では使いません。

 

また、弔事用ののし袋には花模様が薄くプリントされている場合があります。蓮の花は仏式、百合の花はキリスト教用です。法事の形式がわからない場合、無地ののし袋を選ぶことをおすすめします。

法事用のし袋の水引きは黒白か銀色を選ぶ

法事用ののし袋は、水引きが黒白、または「双銀」と呼ばれる銀色のものを選びましょう。

 

包む金額によってふさわしい水引きの色があると言われています。高額を包む場合には双銀がよく使われますが、迷う場合は黒白を選ぶのが無難です。

 

また、水引の結び方は「同じことが再び起こらないように」という意味を込めて、簡単にはほどけない「結び切り」または「あわじ結び」を選んでください。

法事用のし袋はどこで購入できる?

法事用ののし袋は、文房具店やスーパーなどで販売されています。

 

また、コンビニやドラッグストア、ホームセンターなどでも販売されているため、急ぎ必要な場面でも手軽に購入できます。店舗によって扱っている種類やのし袋の格式が異なるため、事前に身近な店舗に行き、どのようなものが売られているかを調べておくとよいでしょう。

法事の「のし袋」の書き方とマナー

のし袋には表書きを書くのが一般的です。しかし、招かれた法事の宗教や宗派などにより書き方が異なります。また、持参する際の決まりがあることにも注意しましょう。

 

ここからは、法事で使うのし袋の書き方やお札の入れ方、お渡しする際のマナーについて紹介します。

法事の「のし袋」の書き方

のし袋は表袋と中袋がセットになっているものがよく使われます。のし袋に記載する内容や、ルールをあらかじめ知っておくと安心です。

 

表袋の表面には、水引きの上段に「表書き」を記載しましょう。仏式では「御仏前」「御霊前」と書くことが多く、浄土真宗の場合は「御香料」が使われることもあります。神式では「御霊前」「御玉串料」、キリスト教では「御花料」と記載するのが無難です。

 

水引きの下段には自分の氏名を記載します。中袋には表面に金額、裏面の左側に住所と氏名を書きましょう。金額の数字は旧字体の「壱・弐・参」を使うのがよいと言われています。

 

記入時には薄墨の筆記具を使いましょう。これは「悲しみの涙で墨が薄くなった」という気持ちを表します。

お札をのし袋の表面にお札の裏面がくるように包む

のし袋に入れるお札の入れ方にも決まりがあります。

 

肖像画が描かれている方が、お札の表面です。お札を入れる際は、のし袋の表面にお札の裏面がくるようにセットしてください。これは「お悔やみのため顔を伏せている」という気持ちを表しています。

 

複数枚のお札を入れる場合は、全て同じ向きに揃えて入れましょう。また、法事の際は新札を使わないのがマナーです。手元に新札しかない場合は、折り目を付けてからのし袋に入れてください。

のし袋を袱紗に包んで持参して渡す

準備が整ったのし袋は、袱紗(ふくさ)に包んで持参してください。

 

袱紗にはのし袋の汚れや傷みを防ぐ役割があり、法事ではグレー、紫などの落ち着いた色合いのものを使います。のし袋をバッグなどに直接入れて持ち運ぶのはマナー違反です。

 

法要の会場に受付がある場合は、受付で記帳後にのし袋を渡しましょう。手順を以下にまとめました。

 

1.右手に袱紗をのせ、左手でのし袋を取り出す。
2.袱紗をたたみ、相手に文字が向くようにのし袋の向きを変えて袱紗にのせる。
3.軽く一礼し「御霊前にお供えください」などの言葉とともに、袱紗にのせた状態で差し出す。

法事では御供物料を包んで渡す

法事の際には、のし袋に包んで渡す現金のことを「御供物料」と呼びます。

 

従来は線香や花、果物やお菓子などが供物として故人に捧げられていました。しかし、近年では現金をお渡しするのが一般的です。

 

御供物料と混同しやすいものに「香典」があります。御供物料との違いは、渡すタイミングです。通夜や葬儀の際には香典、それ以外の法事では御供物料を使うことを覚えておきましょう。

御供物料の相場金額

法事に参列する際には、御供物料をどの程度準備すればよいのか悩むことも多いでしょう。御供物料の金額は故人との関係や親しさの度合い、自分の年齢などによって異なりますが、相場を知っておくと安心です。

 

ここからは法事の際にお渡しする御供物料の相場金額について、故人との関係別に紹介します。

親族の場合の金額相場

親族の場合、御供物料の相場は故人との血縁関係や法要後の会食の有無によって変わります。

 

夫婦で参列する場合、法要のみであれば20,000円~50,000円、会食に出席する場合は大体30,000円以上が一般的です。

 

また、法要は亡くなった後の時間の経過につれて簡略化される傾向であるため、何回忌の法要なのかを確認し、徐々に小額にしていってもよいでしょう。

友人や知人の場合の金額相場

友人や知人として法事に参列する場合、法要のみであれば5,000円~10,000円、会食に出席する場合は10,000円~30,000円が相場です。

 

故人と家族ぐるみの付き合いをしていたなど、特に親しかった場合には親族と同様の金額を包む場合もあります。故人との生前の関係を考慮し、臨機応変に対応するとよいでしょう。

職場関連の場合の金額相場

勤務先や得意先など、職場関連の法事に参列する場合の金額相場も把握しておきましょう。

 

金額相場は、上司・部下・同僚のいずれも5,000~10,000円だと言われています。また、会社関係者の家族の法要では、5,000円未満が一般的です。

 

同僚と一緒に参列する場合は、あらかじめ相談して金額を合わせておくことをおすすめします。

のし袋のマナーを守って法事に参列しましょう

法事で使うのし袋の選び方と表書きや渡し方のマナー、御供物料の相場金額を紹介しました。

 

のし袋や表書きにはさまざまな種類があり、宗教や宗派に合わせたものを選ぶことが大切です。また、故人との関係に合った金額を包み、正しい作法でお渡しすることでスマートな印象を与えられるでしょう。

 

急遽、法事に招かれた際にも慌てないよう、しっかりとルールを把握しておきましょう。

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