「卒寿ってどのようにお祝いすればいいんだろう?」
「お祝いするときに、どのようなことに注意すればいいか知りたい」
「プレゼントはどういった物を贈ればいいのかな？」
身近な方の卒寿のお祝いを計画する際、このような疑問や悩みが出てくることがあるのではないでしょうか。

 

本記事では、卒寿のお祝いの仕方やタイミング、お祝いをする際の注意点、プレゼントの相場やおすすめのお菓子について紹介しています。

 

この記事を読むことで、卒寿に関する基礎知識やマナーについて詳しく知ることができます。それによって、高齢である相手の方に負担をかけず、気持ちのこもったお祝いができるでしょう。

 

卒寿のお祝いについて詳しく知りたい方は、こちらをご覧ください。

卒寿は90歳のお祝い

「卒寿」とは長寿祝いの一つで、90歳を迎えた方に対して行うお祝いです。「卒」の字が使われるのは、卒の略字である「卆」が「九」と「十」に見えることに由来しています。

 

長寿を祝う風習は平安時代に中国から伝わったとされ、60歳の「還暦」、70歳の「古希」、77歳の「喜寿」など、卒寿のほかにも多くの長寿祝いがあります。

 

長寿のお祝いの仕方に決まった形式はありませんが、卒寿は「紫」の物を贈ってお祝いすることが定番です。

卒寿のお祝いのタイミングは？

卒寿のお祝いは、90歳の誕生日に合わせて行うことが一般的です。また、長寿祝いは、もともと「数え年」で行われていましたが、現在では「満年齢」で行うことがほとんどです。

 

ただし、地域や人によって考え方が違うこともあるため、どのタイミングでお祝いをするのか、周りの方と事前に話し合っておくといいでしょう。

 

「満年齢」は生まれた日を0歳とし、誕生日に1つ歳を足していく数え方で、「数え年」は生まれた日を1歳とし、元日に1つ歳を足していく数え方です。それぞれの数え方で2025年に卒寿を迎える方は、下記の通りです。

 

・「満年齢」で90歳を迎えるのは、1935年（昭和10年）生まれの方
・「数え年」で90歳を迎えるのは、1936年（昭和11年）生まれの方

卒寿のお祝いをするときの注意点

長寿祝いの仕方に、これといった決まりはありません。ただし、卒寿に限らず長寿祝いには、知っておくべきマナーや配慮すべきポイントがあります。

 

相手に楽しんでもらえるお祝いにするためにも、ぜひこれから紹介する点を参考にして計画を立ててみてください。

一般的には親戚などで集まって90歳を迎えた方を祝う

長寿祝いはもともと、本人かその家族が、親戚や親しい人達を招いて行う物でした。しかし現在は、本人ではなく家族や親戚が中心となってお祝いの会を主催し、本人を招くことが一般的となっています。

 

卒寿のお祝いをする場合は、必ずしも90歳の誕生日に行う必要はありません。皆が誕生日に集まることが難しい場合は、週末や長期休みにあたる期間などを選んで、お祝いができるようセッティングしましょう。

体調優先でお祝いの会を開催する

年齢が90歳ともなると、体調がすぐれないことも多くなってきます。料亭など、外にお祝いの席を設ける場合は、個室を選んだり送迎を手配したりして、本人に負担がかからないよう配慮しましょう。

 

また、本人の体調や状況によっては、本人の自宅でお祝いの会を開いたり、お祝いする時期を春や秋などの、過ごしやすい季節にしたりすることもおすすめです。

お祝いのプレゼントを選ぶ際はNGな物を把握しておく

長寿祝いはおめでたいことであるため、下記に当てはまる物はプレゼントに向いていません。

 

【縁起の悪い物】
・櫛、シクラメン（苦や死を連想させる）
・菊や寒色系の花（供花として使われる）
・緑茶（香典返しに使われることが多い）
・椿（花の落ちる様子が首の落ちる様子を連想させる）

 

【別れを感じさせる物】
・ハンカチ（別名である「手布」がてぎれとも読める）
・刃物（縁を切る意味がある）

 

【老いを感じさせる物】
・杖、老眼鏡、補聴器など（老人扱いされることを嫌う方もいるため）

 

また、履物や敷物などの足で「踏みつける物」、鞄や時計、文具などの「勤勉を願う物」は、目上の方への贈り物としては不向きです。

 

本人からのリクエストである場合を除き、これらの品物は避けましょう。

卒寿のお祝いに贈るプレゼントの相場

卒寿のお祝いに贈るプレゼントの相場は、相手との関係性によって変わってきます。関係性別の相場は、以下の通りです。

 

・祖父母に贈る場合：10,000〜30,000円
・両親に贈る場合：20,000〜30,000円
・親戚に贈る場合：5,000〜10,000円

 

これを目安とし、金額に差が出ないよう家族や親戚間で、事前に話し合っておくといいでしょう。

卒寿のお祝いに贈りたいお菓子5選

ここからは、卒寿のお祝いにおすすめのお菓子を5つ紹介していきます。

 

卒寿のお祝いとしてお菓子を贈る場合は、相手の体調にしっかりと気を配る必要があります。相手の好みだけではなく、どのような物であれば食べられるかを確認してから、贈る品を選ぶようにしましょう。

丹波焼菓子詰合せ

「丹波焼き菓子詰合せ」は、中島大祥堂で人気のある焼き菓子を詰め合わせたセットです。入っている焼き菓子には、丹波栗や黒豆など、大地の恵み豊かな丹波でとれた素材が使用されています。

 

素材のよさを味わうことができる上質な焼き菓子は、大切な方への贈り物にぴったりです。

果実たっぷり ふじ林檎のケーキ

しっとりと焼き上げられたケーキの中に、自家製のカラメルシロップで漬け込んだふじ林檎がたっぷりと入っています。くるみの食感と、シャキシャキとした林檎の食感の組み合わせが、美味しさをより引き立てます。

 

賞味期限が40日以上と長いため、個数が多めであっても慌てずに食べていただける点もおすすめです。

いもくり

「いもくり」は、なると金時の自然な甘みと、丁寧に裏ごしした和栗の風味を楽しむことができる焼き菓子です。素材のおいしさをそのまま味わってもらうため、香料などは一切使用していません。

 

そのままで食べても美味しいですが、上にバターをのせトースターで温めた後に蜂蜜をかけるといったアレンジをすると、美味しさがグレードアップします。

こがね芋

「こがね芋」は、なると金時を使った和風のスイートポテトです。

 

上品な甘さをもつ「なると金時」は、栗のようなほくほくとした食感が特徴のさつまいもです。「こがね芋」は、このなると金時を皮ごと使っているため、口当たりのよい甘さと芋本来の風味を味わうことができます。

 

実栗

「実栗」は、香ばしい自家製のキャラメルを、フィナンシェ生地で包んだお菓子です。さっくりと軽い生地には、まろやかな味わいが特徴の和栗のペーストが練り込まれています。

 

そのままの食べ方に加え、トースターで少し温めることで、外側のカリッとした食感や香ばしさを味わっていただけます。

 

栗をモチーフにした可愛らしい見た目も目を惹き、贈り物としておすすめです。

体調に配慮して無理せず卒寿のお祝いをしよう

卒寿のお祝いは相手が高齢であることから、体調や状況に十分配慮して行う必要があります。

 

また、長寿祝いのプレゼントには、タブーとされている物が多くあります。贈る相手に身体的な負担だけでなく、不快感を与えたり気を遣わせたりしないよう、プレゼントを選ぶようにしてください。

 

卒寿のお祝いはきちんとリサーチしてから準備し、家族や親しい人達で集まって、無事に90歳を迎えられたことをお祝いしましょう。