「ご祝儀袋の選び方が分からない」
「お祝いのご祝儀にはどんなマナーがあるの?」
「お札の入れ方が合っているか不安」
お祝いでご祝儀を贈りたいけれど、マナーや具体的な包み方がよく分からず心配な方もいらっしゃるのではないでしょうか。
本記事では、ご祝儀を贈る際に準備しておく物やご祝儀袋の選び方に加え、新札を用意する手段、お札の入れ方、袱紗(ふくさ)での包み方などを解説しています。
この記事を読めば、ご祝儀を贈るにあたって必要な基本的な知識を得られ、相手に失礼なくご祝儀を贈ることが可能となるでしょう。
ご祝儀に関する正しいマナーを知りたいという方は、ぜひ本記事を読んでみてください。
目次
お祝いでご祝儀を贈る際に準備する物
お祝いでご祝儀を贈るには「ご祝儀袋」と「新札」を準備する必要があります。
ご祝儀袋は、お金を包むための中包み(半紙を折った物)もしくは中袋(封筒状の物)と、外包み(水引がかけられた外側の包み)がセットになった物が便利でしょう。
ご祝儀袋は右上に「のし」が付いている物を使います。中央にかけられている水引は、紅白または金銀の「結び切り」や「あわじ結び」、「梅結び」「輪結び」の物から選んでください。
「蝶結び」は結び直しができるため、何度も繰り返してもよいお祝いに使う水引です。そのため、結婚式に使うことはマナー違反となります。
ご祝儀袋にはさまざまなデザインの物がありますが、フォーマルな席や目上の方に贈る場合は白色を基調とした物を選ぶようにしましょう。
豪華なデザインの物もありますが、包む金額に見合った物を選ぶことも大切です。販売されているご祝儀袋には、包む金額の目安が表記されていることが多いので、参考にするとよいでしょう。
ご祝儀には新札を使用するのがマナーです。新札を使う意味や用意のしかたを知って、きちんと準備するようにしましょう。
お祝いでは新札のお札がマナー
「新札」とは発行後、一度も使われていないお札のことを指します。使用済みではある物の、折り目や汚れのないお札を指す「ピン札」とは違う物なので注意しましょう。
ご祝儀に新札を使うのには、きちんと意味があります。また、当日になって慌てないよう、準備のしかたを確認しておきましょう。
新札を使う理由
ご祝儀に新札を使うのは「この日を前から楽しみにして用意していました」という気持ちを表すためです。また、「新郎新婦の新しい門出を真新しいお札で祝福する」という意味があるともいわれています。
お祝いの気持ちを伝えるためにも、ぜひご祝儀には新札を用意しましょう。
新札を用意する方法
新札は、銀行の窓口あるいは銀行の両替機から入手することが可能です。
ただし、その銀行に口座を開設していないと手数料が高くついたり、両替機は利用できなかったりする場合があります。また、窓口・両替機とも平日の昼間しか利用できないことが一般的なため、余裕をもって用意するようにしましょう。
結婚式場や式が行われるホテルのフロントでは、新札への両替を行ってくれる場合もあります。どうしても用意ができなかった場合は、一度問い合わせてみるとよいでしょう。
ご祝儀袋へのお札の入れ方
ご祝儀袋は中包み、もしくは中袋にお札を入れてから、上包み(ご祝儀袋の一番外側)で包みます。このとき「祝儀」と「不祝儀」ではお札の向きや上包みでの包み方が異なるため、注意が必要です。
ここでは、ご祝儀袋への正しいお札の入れ方と包み方について解説します。実際にお札を包む前に確認してみてください。
中包みへのお札の入れ方
ご祝儀袋には、中包みか中袋がセットされていることがほとんどです。中包みは折られた状態で入っているため、どのように折られていたか覚えておくとよいでしょう。慶事の場合は、お札の表を中包みの表に向け、さらに肖像画が上側になるように包みます。
以下は、中包みでお札を包む手順です。
1.中包みを表にして置く。(左上もしくは左の上下に折り返しの「空き」がくる方が表)
2.後から正しく折り戻せるように、注意しながら中包みを開く。
3.お札の表裏と左右の向きを揃える。
4.お札を「表」に向け「肖像画が上側」にくるように、中包みの中心に置く。
5.中包みを元の通りに折り戻す。
正しく包めていれば、中包みを開いてみたとき、お札の表が見え、かつ、肖像画が上になっています。包み終わった後、一度開いて確認しておくと安心です。
一方、中袋の場合も、お札の表を中袋の表に向け、さらに肖像画が上側になるようにお札を入れます。中袋の表を見てお札を取り出したとき、最初に肖像画が出てくれば正しい位置で入っていることになります。
詳しい方法は下記動画をご参考ください。
上包みで包む方法
中包みでお札を包むことができたら、次は上包みで中包みを包みます。このとき、水引を外して上包みを完全に開いてしまうことは避けましょう。水引を戻すときに、上包みにシワが寄ってしまうのを防ぐためです。
上包みで中包みを包む手順は以下の通りです。
1.外包みを裏返して「下側の折り返し部分」のみを水引から引き抜く。
2.差し込む場所に気を付けながら、外包みと中包みの表と上下が揃うよう、中包みを入れる。
3.引き抜いた「下側の折り返し部分」が「上側の折り返し部分」の上に重なるよう、水引の内側に戻す。
下側の折り返し部分が必ず上側にくるように注意しましょう。下側の折り返し部分を上の折り返し部分の下に差し込むと「不祝儀」の包み方になってしまうので、気を付けてください。
中包みへのお札の入れ方から、上包みの包み方は下記動画をご参考ください。
持参するときは「袱紗」に包む
ご祝儀袋は相手に渡す物であるため、汚さないよう袱紗(ふくさ)で包むのがマナーです。慶事のときは、赤やピンク、オレンジなど暖色系か、慶事・弔事どちらにも使える紫の色の袱紗を使うとよいでしょう。
袱紗でご祝儀袋を包む手順は以下の通りです。
1.袱紗を裏側にしてひし形の形に置く。
2.袱紗の中央からやや左寄りに、ご祝儀袋を置く。
3.布を「左、上、下、右」の順で折り込む。
4.余った部分を裏側に折り返す。
袱紗も、慶事と弔事では包み方が違うので注意しましょう。「右、下、上、左」の順で包むと、弔事用の包み方となります。
詳しい方法は下記動画をご参考ください。
正しいルールを知って気持ちよくお祝いしよう!
お祝いのご祝儀は、新札など直前に用意することが難しい物もあるため、余裕をもって準備すると安心です。
ご祝儀には、使用するご祝儀袋やお札などに関してさまざまなマナーがあり、間違えると相手の気持ちを傷付けてしまう可能性もあります。
お祝いの気持ちが相手に伝わるよう、正しいマナーを把握した上でご祝儀の準備を進めましょう。