TOP > コラム > お歳暮を贈ってはいけない人はどんな人?喪中の場合に気を付けるマナーも紹介!

お歳暮を贈ってはいけない人はどんな人?喪中の場合に気を付けるマナーも紹介!

「自分が喪中のときに、お歳暮を贈ることはマナー違反?」
「お歳暮を贈ってはいけない人っているのかな?」
このように、お歳暮を贈る際のマナーがわからず、不安があるという方も多いのではないでしょうか。

 

本記事では、お歳暮を贈ってはいけない相手について、詳しく紹介しています。

 

また、自分や相手が喪中の場合の、お歳暮の考え方についても紹介しているため、贈ってもよいか迷ったときの参考にもできます。

 

この記事を読めば、お歳暮を贈る際の適切なマナーや、喪中のときの対応について理解できるため、相手に失礼のない贈り方がわかるでしょう。

 

お歳暮を贈ってはいけない職業を知りたい方や、自分や相手が喪中だった場合にどうすればよいか知りたい方は、こちらの記事をチェックしてみてください。

 

お歳暮を贈ってはいけない人はどんな人?

「お歳暮」とは、今年お世話になった人に対して、「これまでの感謝と、翌年以降の変わらぬ付き合い」を願う気持ちを込めて贈るものです。そのため、仕事の取引先や仕事の上司、親しい友人などに贈るのが一般的でしょう。

 

しかし、人によっては「お歳暮を受け取ることができない」という場合もあるため、事前にしっかりと把握しておくことが大切です。

 

ここでは、「お歳暮を贈ってはいけない人」について、理由とともに具体的に紹介します。

警察官や議員といった公務員

公務員は、利害関係者からの金銭や、物品などの贈与が禁止されている職種です。これについては、「国家公務員倫理規程」の第三条の1に記載されています。

 

お歳暮の意味から考えると、「お世話になった」ということは「利害があった」ということになるため、利害関係があると見なされる可能性があります。

 

そのため、議員や警察官、国家公務員や地方公務員、裁判官などの職種の相手には、お歳暮を贈ることができません。

 

出典:国家公務員倫理規程 (禁止行為)第三条|e-Gov法令検索サイト

虚礼を廃止している企業の会社員

一般企業であっても、虚礼廃止(きょれいはいし)を通達している企業や、その従業員に対しては、お歳暮を贈らないようにしましょう。

 

「虚礼廃止」というのは、実質的な利益が少ないにもかかわらず続いてきた儀礼や、習慣をやめることです。

 

現在では、形式的な儀礼や習慣を守ることよりも、ビジネスの効率化やコスト削減のほか、個人の金銭的負担を軽減するという理由から、虚礼を廃止している企業があります。

 

このような企業には、お歳暮を贈っても、受け取ってもらえない可能性が高いでしょう。

既に亡くなってしまった方

あえて故人宛にお歳暮を贈ることはないでしょうが、亡くなったことを知らずに贈ってしまう可能性はゼロではありません。中には、お歳暮を贈ることが習慣になってしまっているという人もいるでしょう。

 

しかしながら、故人宛でお歳暮を贈ることは失礼にあたります。日頃の感謝の気持ちを伝えるつもりが、逆にご遺族を悲しませてしまう可能性もあるでしょう。

 

お世話になっていた方が亡くなった後は、お歳暮を贈ることをやめても問題ありません。

喪中でもお歳暮を贈ってよい

喪中とは、故人が亡くなってから一周忌を迎えるまでの期間のことです。家族が亡くなってから日が浅い場合など、お歳暮をどうすればよいか悩むこともあるでしょう。

 

結論から言えば、喪中であってもお歳暮を贈ることはできます。

 

お歳暮は、相手をお祝いするための贈りものではなく、日頃のお付き合いへの感謝を伝えるものです。そのため、喪中にお歳暮を贈っても問題はありません。

喪中の相手にお歳暮を贈る際に注意すべきマナー

相手が喪中のときにお歳暮を贈ることは、マナー違反ではありません。しかし、こちらの対応によっては、相手を悲しませてしまう可能性があることには注意が必要です。

 

ここからは、相手が喪中の場合にお歳暮を贈る際のマナーを紹介します。

 

以下に挙げるマナーを参考に、喪中の相手の気持ちに寄り添ってお歳暮を贈りましょう。

故人に贈りたい場合は家族宛にする

これまでお歳暮を贈っていた相手が亡くなった場合は、家族宛にして贈りましょう。

 

ただし、家族宛にして贈るのは、故人の家族とも付き合いがあり、今後も継続してお歳暮を贈りたいというケースに限ります。

 

交流があったのが故人だけで、家族とは面識がなかった場合には、お歳暮を贈る必要はありません。

お祝いの言葉に気を付ける

お歳暮を贈る際には手紙を同封、あるいは別にするのが一般的なマナーです。お歳暮に添える手紙では、おめでたい言葉は使わないように気をつけましょう。

 

特に、寒中見舞いとして贈る際は注意が必要です。新年の挨拶で「あけましておめでとうございます」などを使うことがないよう、十分に気をつけましょう。

忌中を過ぎてから贈る

相手が忌中の場合は、忌が明けてからお歳暮を贈るようにしましょう。忌中とは、故人が亡くなってから49日までの期間のことです。

 

この期間は、残された家族が様々な対応に追われている可能性があります。また、忌中に贈ってしまうことで、お歳暮ではなく、「香典」として受け取られてしまうケースもあるでしょう。

 

忌が明けるまで待った結果、お歳暮の時期に間に合わなかったときは、寒中見舞いや寒中御伺で贈るようにしてください。

自分が喪中の場合のマナー

喪中とお歳暮の時期が重なるのは、誰にでも起こり得ることです。相手だけでなく、自分が喪中の場合にも、どのような対応をすればよいのか把握しておきましょう。

 

ここでは、自分が喪中の場合のお歳暮について、どのように考えればよいか解説します。

 

お歳暮に対するお礼状のマナーや、贈る時期の注意点などを身に付けておきましょう。

故人宛にお歳暮が届いた場合でもお礼状を書く

いつも受け取っている家族が亡くなった後に、お歳暮が届くこともあるでしょう。

 

そのような場合、贈り主は相手が亡くなっていることを知らずにいる可能性があります。他に、亡くなってから日が浅い場合は、喪中はがきが行き違いになっているケースもあるでしょう。

 

そのため、故人宛にお歳暮が届いた際のお礼状には、宛先の当人が亡くなったことを知らせる内容を付け加える必要があります。

 

連絡の不行き届きに対するお詫びの言葉を添えて、お歳暮に対する感謝の気持ちを伝えましょう。

自分が忌中の場合は贈らない

自分が忌中の場合は、時期をずらしてお歳暮を贈るようにしましょう。

 

これは、死を穢れ(けがれ)とし、忌中である49日までの間は、家族も死の穢れをまとっているという考え方があるためです。相手がそのような考えを持つ人であれば、忌中にお歳暮を贈ることに、不快感を覚える可能性があるでしょう。

 

上記のようなことを避けるためにも、自分が忌中の場合は、49日が過ぎるのを待ってからお歳暮を贈ることをおすすめします。

相手の事情を考慮してお歳暮を贈ろう

お歳暮は、今年お世話になった方への感謝の気持ちを込めて贈るものです。このため、自分や相手が喪中であっても、贈ったりもらったりすることに問題はありません。

 

しかし、自分や相手が忌中の場合は、相手への配慮のため、お歳暮を贈るのは避けた方がよいでしょう。忌が明けてから贈るようにしてください。

 

また、中には公務員のようにお歳暮を贈ることが法律で禁じられている人や、企業の方針で受け取れない人もいます。そのような事情のある人にお歳暮を贈るのは、マナー違反になることを知っておきましょう。

 

相手に気兼ねなく受け取ってもらえるよう、相手の事情を考慮して、お歳暮を贈りましょう。

 

出典:国家公務員倫理規程 (禁止行為)第三条|e-Gov法令検索サイト