「取引先に喜ばれるお歳暮の品物や、価格の相場を知りたい」
「お歳暮を贈る時期が遅れてしまった場合はどうすればいい?」
「取引先からお歳暮をいただいたけれど、お礼の方法がわからない」
お歳暮は公私を問わず、お世話になった方への贈り物として定着しています。取引先にお歳暮を贈るにあたって、予算や品物の選び方にお悩みの方もいるでしょう。
本記事では、取引先に喜ばれるお歳暮の選び方や予算相場、送る際のマナーを解説します。併せてお歳暮を郵送する場合の「のし」の表書きや、取引先からお歳暮をいただいた時のお礼状の書き方も紹介しています。
この記事を読むことで取引先に喜ばれるお歳暮の選び方や作法がわかり、よりよい関係を築けるようになるでしょう。取引先へのお歳暮の手配でお悩みの方、お歳暮におすすめの品物をお探しの方は本記事をチェックしてください。
目次
取引先へのお歳暮は「1年のお礼を伝える」ためのもの
お歳暮は日本に古くから伝わる風習で、お世話になっている方に日頃の感謝の気持ちを込めて、年末に贈る贈答品のことです。
江戸時代の商人や店子が、年末に得意先や大家に贈り物をしたことが起源だという説もあり、現在でも取引先にお歳暮を贈る習慣があるのは、この名残だと言われています。
取引先へのお歳暮は1年間の感謝の気持ちを伝え、これからも取引を続けてもらえるようにという気持ちを表すよい機会です。また、日頃なかなか会えない取引先にお歳暮を持参することは、挨拶回りのきっかけにもなるでしょう。
取引先へのお歳暮の選び方
取引先にお歳暮を贈る場合は、受け取る側への配慮を心がけてください。企業の規模や状況を把握し、相手に喜んでいただけるものを選ぶと、今後のビジネスがスムーズに進む効果も期待できるでしょう。
ここからは、取引先に贈るお歳暮の品物を選ぶ際に気をつけるとよいポイントを、具体的に4つ紹介します。
個包装のものを選ぶ
お歳暮を取引先の会社に贈る際は、個包装されたものを選ぶのがおすすめです。
切り分けが必要なものは先方に手間をかけてしまうだけでなく、全員に行き渡らない場合もあります。そのため、個包装されたものは配りやすく、衛生面も安心で持ち帰りやすいのも利点です。
取引先で働く人たちに行き渡るよう、可能であれば人数や年齢層、職場の雰囲気や勤務シフトなどを把握し、それに適したものを選ぶとより喜んでいただけるでしょう。
常温保存が可能なものを選ぶ
取引先へのお歳暮は、常温保存ができる品物を選ぶのもポイントのひとつです。
常温で保存できないものは取引先に冷蔵庫がない場合は保管ができず、急いで食べないといけなくなるため、取引先の社員全員に行き渡らない場合もあります。また、冷蔵庫があってもお歳暮を入れるスペースがあるとは限りません。
常温保存のものであれば、先方の都合がよい時に、落ち着いて味わっていただけるでしょう。
賞味期限が長いものを選ぶ
取引先へのお歳暮の品物は、なるべく賞味期限の長いものを選ぶようにしてください。
「師走」にあたるお歳暮の時期はどの企業も忙しいことが多く、また、年末年始の長期休暇が近い時期でもあります。年内に食べきれないことも考慮し、先方が都合のよいタイミングで開封、消費できるものを選びましょう。
場所を取らないものを選ぶ
なるべく場所を取らないものをお歳暮に贈ることも、取引先への配慮のひとつです。
お歳暮のシーズンには、取引先はさまざまな贈り物を受け取っている可能性があります。大きな箱は置き場に困ることもあり、訪問して手渡しする際にも不便です。
また、重すぎる品物も避けた方がよいでしょう。訪問して渡す場合にも荷物になるだけでなく、受け取る側を困らせてしまうことにもなりかねません。
取引先へのお歳暮の相場は一般的に¥3,000~¥5,000
お歳暮を取引先に贈る場合は、3,000円~5,000円程度が一般的な相場です。
特にお世話になった取引先には、5,000円〜10,000円程度のものを贈ることもあります。日頃の取引の程度や、送付先とのお付き合いの状況から判断するとよいでしょう。
あまりに高額なものを贈ると、先方への負担になる場合があります。取引先に気を遣わせず、失礼とならないように予算を立ててください。
取引先へお歳暮を贈る際のマナー
取引先にお歳暮を贈る際には、マナーに気をつける必要があります。日頃の感謝を伝えるためのお歳暮が、誤った贈り方をすることで、逆に悪い印象を与えることにもなりかねません。
ここからは、取引先にお歳暮を贈る際のマナーや、好印象を与えられる渡し方を紹介します。
取引先へのお歳暮は一般的に12月に贈る
お歳暮を取引先に贈るタイミングは、12月初旬から中旬までが一般的です。
具体的な時期については地域ごとに差があり、関東では12月1日~20日頃、沖縄県は12月1日~25日頃、その他の地域では12月10日~20日頃がよいと言われています。
年末はどの会社も忙しくなることが多いため、12月初旬に贈るのがおすすめです。郵送の場合は、平日の営業時間に届けるなどの配慮をすると、先方の負担も軽くなるでしょう。
時期を逃した場合は「お年賀」として贈る
お歳暮を贈る時期を逃した場合や、取引先からいただいたお歳暮へのお返しをする際には、「お年賀」として贈りましょう。
贈る品物は基本的にお歳暮と同じでかまいません。ただし「お年賀」と書かれたのしは、1月1日~7日までの「松の内」と呼ばれる期間までの使用と限定されている点に注意が必要です。
松の内を過ぎて2月4日頃までの「立春」に贈る場合は、のしの表書きを「寒中見舞い」としてください。
基本的に手渡しがよい
ビジネスシーンでのお歳暮は、先方を訪問して手渡すことが基本だと言われています。
普段はメールや電話だけのやり取りが多い取引先の場合でも、お歳暮を持参して訪問することで、感謝の気持ちを直接伝えることが可能です。また、日頃は顔を合わせることがない幹部の方に会える可能性もあり、新たなビジネスチャンスを見つけるきっかけにもなるでしょう。
先方との都合がつかない場合や、取引先の事務所が遠方の場合などは、郵送でも差し支えありません。
個人宛ではなく会社宛に贈る
取引先へのお歳暮は、会社宛に贈るようにしてください。
郵送の場合は会社名とともに、社長などの代表者名と、肩書を書くのが基本です。送付先が支店や部署の場合は、支店長や部長などの代表者名を記載すると、先方の社内で受取人を間違うことなく届くでしょう。
取引先でお世話になっている方にお歳暮を贈りたい場合は、会社宛ではなく個人的なお歳暮として贈る方が好ましいと言われています。
お歳暮を郵送で贈る際の「のし」の書き方
お歳暮を取引先に郵送する場合には、「のし」の書き方にも気を配りましょう。
のしの下段には、贈り主となる自社の社名と、社長などの代表者名を書くのが基本です。会社全体ではなく支店や部署からのお歳暮の場合は、会社名と支店名、支店長名を記載します。
いずれの場合も、のしの中央部分に個人名を書き、会社名や支店名、部署名はその右側に小さめの文字で記載するとバランスよく見えるでしょう。
取引先からお歳暮をもらったらお礼状を出す
取引先からお歳暮をいただいた場合は、お礼状を出すのがマナーです。
お礼状は手書きかつ縦書きの形式で書くと、丁寧に見えます。「時候の挨拶」「お歳暮をいただいたお礼」「先方を気遣う言葉」「結び」で構成すると書きやすいでしょう。お礼の部分には品名や届いた日などを記載し、社内全員で喜んだことを記載すると好印象です。
相手を気遣う言葉には、取引先の発展や健康を願う言葉を添えます。結びの言葉では改めてお礼を述べて、感謝の気持ちを伝えてください。
お礼状はお歳暮が届いてから3日以内に出すのがよいと言われていますが、過ぎてしまった場合は文末にお詫びの一文を入れましょう。
お礼状ではなくお礼のメールでもよい
お礼状をすぐに出せない時や、親しい取引先の場合などは、お礼メールを送信してもかまいません。
基本的な記載内容はお礼状と同じですが、メールの場合は「拝啓」「敬具」などの頭語・結語は使わないのが一般的です。代わりに、メールの冒頭に取引先の社名と担当者名を記載してください。
メールの場合は、お礼状よりもくだけた文体を使ってもよいと言われています。例えばお礼状では「師走の候」と書くところを、「師走に入りお忙しいかと思いますが、いかがお過ごしですか」などの口語表現を使うと、やわらかい印象を与えられるでしょう。
お歳暮で取引先に日頃の感謝を伝えよう
取引先へのお歳暮を贈る際のマナーや、喜ばれる品物の選び方を紹介しました。
会社宛に贈るお歳暮は、受け取った相手が困らないものを贈ることをおすすめします。自分の会社に贈られてきた時に嬉しいと感じるものを選ぶのがよいでしょう。相手の会社には贈り物に関する規程が設けられている場合もあり、事前に尋ねておくとお互いに困ることもありません。
創業から100年以上の歴史を持つ中島大祥堂では、「一番大切な人に食べてもらうお菓子づくり」を使命に、ひとつひとつのお菓子に心を込めておつくりしています。お歳暮用ののしにも対応可能ですので、ぜひご利用ください。