「喪中の時にお中元を贈っても平気?」
「喪中の相手にお中元を贈る時に、気を付けた方が良いことはある?」
喪中とは故人の喪に服す期間のことで、期間中はいくつかやってはいけないことがあります。そのため、お中元を贈る時になって喪中でも贈って良いかどうか分からず、困ってしまうことがあるでしょう。
この記事では、喪中にお中元を贈っても良いか、贈るとしたら何に気を付けなければならないかを紹介します。記事を読むことで、お中元を贈る時の不安や疑問はなくなるでしょう。
また、喪中に渡しても問題のないお中元についても紹介しているため、喪中にふさわしいお中元を選べるようになります。
お中元を贈る時期に、喪中でも贈って良いか、贈るとしたらどのようなお中元が良いか知りたい方は、ぜひこちらの記事をチェックしてみてください。
目次
喪中にお中元は贈らない方が良い?
喪中にはとくに決まった期間というものはありませんが、父母や義父母、配偶者や子が亡くなった場合の喪中は、約1年という期間が一般的です。このため、喪中にお中元の時期が来ることもあります。
喪中の時にはいくつかやってはいけないことがありますが、お中元を贈ることも良くないのではと考える方もいるでしょう。
お中元は日頃お世話になっている方への感謝の気持ちを示す、あるいは相手の健康を祈るといった意味を込めて贈るもので、祝い事ではありません。そのため、自分や贈る相手が喪中でも、お中元を贈った方が良いでしょう。
喪中にお中元を贈る時に気を付けたい5つのこと
お中元は祝い事ではないため、喪中でも贈ることに問題はありません。しかし喪中の方にお中元を贈る際には、相手の気持ちに配慮する必要があるでしょう。
ここからは、お中元を贈る相手が喪中だった場合、気を付けた方が良いことを紹介します。お中元を贈って相手を不愉快にさせたり、失礼になったりしないように、以下のポイントに気を付けましょう。
喪中は良いが忌中には贈らない
一般的な忌中の期間は仏教か神道かでも違いがありますが、約49日~50日です。忌中は故人が亡くなってからそれほど日数が経っていないため、相手の気持ちを考慮してお中元は贈らないようにしましょう。
相手に不幸があった場合は、忌中の期間か喪中の期間かをしっかり確認した上で、お中元を贈ることが大切です。
のし紙は使わず白無地のかけ紙か短冊を使う
相手が喪中の場合は、水引やのしが付いていない白無地のかけ紙か短冊を使って、品物を包みましょう。
通常、お中元を贈る際には品物をのし紙で包みます。しかしこのようなのし紙は、祝い事や喜ばしいことがあった時に使用するものであるため、喪中の方に贈るにはふさわしくありません。
喪中の方へお中元を贈る時は、のし紙に問題はないか必ずチェックしてから贈りましょう。表書きは、「お中元」のままで問題ありません。
宛名が故人向けにならないようにする
故人向けにお中元を贈ってしまった場合、喪中のご家族の気持ちを害してしまいます。毎年同じようにお中元を贈っている場合は、とくに注意が必要です。相手に不幸はないか、そもそも相手が亡くなってはいないか、よく確認して贈るようにしましょう。
これまでお中元を贈っていた相手が亡くなり、その方のご家族との付き合いがとくにない場合は、お中元を贈る必要はありません。ご家族とも親しくしている場合は、宛名を存命の方に変えて贈るようにしましょう。
挨拶文の言葉に注意する
喪中の方へお中元を贈る際は、添える挨拶文の内容にも気を配りましょう。
通常、お中元には「お喜び申し上げます」という挨拶文を添えますが、喪中の相手には適していません。喪中の方への挨拶文では、お礼の言葉や相手を気遣う言葉を使うようにしましょう。
他にも、挨拶文で使いやすい「ますます」のような重ね言葉を使うこともタブーです。
縁起物を贈ることは避ける
喪中の方への品物は縁起物を選ばないようにしましょう。とくに以下5点の品物には注意してください。
・紅白になっている品物
・昆布
・鯛
・エビ
・アワビ
「かまぼこ」や「なます」などの紅白になっている品物や、取り合わせで紅白になるようなものも避けた方が良いでしょう。他にも、菊や菊をかたどった野菜も縁起物に含まれます。
喪中や忌中とはどの期間を指すの?四十九日との違いは?
お中元を贈る際は、喪中と忌中では対応が変わりますが、喪中や忌中の期間には明確な決まりがないため、いつ忌中や喪中が明けるか分かりづらいことがあるでしょう。
ここからは、喪中や忌中の一般的な期間について紹介します。
お中元を贈る相手の方が忌中か喪中か分からない場合は、こちらを参考にして適切な対応を取りましょう。
忌中は四十九日を目安とする
忌中とは、死の穢れを他者へ移さないために必要とされる期間のことです。故人の喪に服して身をつつしみ、祝い事を避ける期間とされています。
忌中の期間は故人との関係によっても変わってきますが、一般的には四十九日が目安になるでしょう。
故人との関係が配偶者であった場合、忌中は四十九日です。両親や子どもであれば約20日~49日になります。故人が兄弟姉妹であれば、約20日~30日になるでしょう。
忌中は仏教と神道で少し日数が違う
一般的に仏教の忌中は四十九日ですが、神道の場合は五十日になるため注意しましょう。
なお、神道の忌中は同居している方が亡くなった場合の忌中です。同居していれば血縁関係に関係なく、五十日が忌中となります。故人との血縁関係で期間の長さに変化はありません。
お中元を贈る相手が神道だった場合、忌中は一般的な四十九日よりも1日多いことを覚えておきましょう。
喪中には明確な期間の基準がない
一般的には命日から1年が喪中になるでしょう。喪中とは亡くなった故人の冥福を祈り、つつましく、祝い事を避けて過ごす期間のことです。
近親者を亡くした悲しみから立ち直るための期間とされているため、いつからいつまでと明確に決まってはいません。
また、故人との続柄や、住んでいる地域や風習によって期間が変わることもあります。
喪中なのが自分の場合と相手の場合の対処法
ここからは自分が喪中の場合と、相手が喪中の場合でどのような違いがあるかを紹介します。
自分が喪中の場合と、相手が喪中の場合ではお中元を贈る時の注意点が変わります。それぞれの場合でどのように対処していけば良いか紹介するため、参考にしてみてください。
自分が喪中の場合
自分が喪中の場合は、これまでと同じように相手にお中元を贈って良いでしょう。
喪中の時は年賀状ではなく喪中はがきを贈ることが一般的です。そのため、お中元も避けた方が良いのではないかと考えがちですが、お中元は祝い事ではないためお中元を贈ることに問題はありません。
ただ、四十九日を過ぎていない忌中の場合は、忌明けしてから贈るようにしましょう。
相手が喪中の場合
贈る相手が喪中の場合も、お中元を贈って良いでしょう。
しかし相手が喪中の場合は、相手の気持ちに寄り添うことが大切です。故人を亡くし、ご家族の気持ちが落ち込んでいる場合もあるため、贈る品物や挨拶文、忌中に贈らないことなどに注意する必要があります。
とくに、相手が亡くなっていると知りながら、故人を宛名にしたまま贈るようなことは避けてください。お中元を贈ることで相手の気持ちを害さないように注意しましょう。
喪中に渡しても問題のないお中元向き贈り物5選
喪中の人に対しお中元で何を贈ったら良いか、悩んでいる方もいるでしょう。以下では、喪中に渡しても問題のないお中元向きの贈り物を紹介します。
喪中に渡しても問題がないものにはケーキや焼き菓子などのお菓子があります。ぜひこれらの中から選んでみましょう。
丹波栗のけーき
「丹波栗のけーき」は、しっとりとなめらかな口当たりが特徴の焼き菓子です。
生地の中には丹波栗の渋皮煮とヨーロッパ産栗のシロップ煮が入っており、2つの栗の味わいの違いが楽しめます。焼き上がりにはネグリタというラム酒のシロップをたっぷり染み込ませているため、大人の味わいが好きな方におすすめです。
のし紙や包装には対応していませんが、桐箱入りの風呂敷包みで送られるため、喪中に贈るお中元としても問題ないでしょう。
いもくり
「いもくり」はていねいに裏ごしされた和栗と、なると金時芋を使用した焼き菓子です。風味豊かで、余計な原料を使用していないため、素材自体の味を楽しめます。
接待の手土産としても適している「いもくり」をお中元に贈って、感謝の気持ちを表しましょう。3個入りから18個入りまで、個数で選べる点も魅力です。
丹波焼菓子詰合せ
「丹波焼菓子詰合せ」は手土産や贈り物として、定番の焼き菓子のセットです。
「丹波焼菓子詰合せ」にはいもくり、丹波黒豆サブレ、丹波パウンドケーキ、実栗が含まれています。7個入りから24個入りまであるため、贈り相手のご家族の人数や、金額に合わせて選べるでしょう。
のし紙や包装紙、手提げ袋の有無を選択可能です。喪中のお中元として贈る際には、のし紙は使わず贈りましょう。
果実たっぷり ふじ林檎ケーキ
「果実たっぷり ふじ林檎ケーキ」は、ふじ林檎をぜいたくに使い、焼き上げたケーキです。カラメルシロップに漬け込んだふじ林檎がたくさん入っており、ふじ林檎の味わいを楽しめます。
「果実たっぷり ふじ林檎ケーキ」は1個から12個入りまで販売されているため、贈る相手に合わせて選んでみましょう。のし紙と包装紙、手提げ袋の有無が選択できます。喪中にお中元として贈るのであれば、包装紙や手提げ袋を選ぶと良いでしょう。
吉野のくずもち
「吉野のくずもち」は、伝統を踏襲しつつ新たなおいしさを加えた上品なくずもちです。
「純」は沖縄県産の黒蜜と2種のきなこが織り成す上品な風味が特徴的で、「柚子」はくずもちに練りこまれた柚子の香りと、上に添えられた徳島県産木頭柚子皮のフレッシュな酸味が特徴的です。「吉野のくずもち」は6個入りから12個入りが販売されています。
喪中の相手の気持ちを考えお中元を贈るか贈らないか決めよう
自分が喪中であっても相手が喪中であっても、お中元を贈ることは問題ないでしょう。
しかし、お中元はお世話になっている方への感謝の気持ち、健康を祈るという意味を込めたものです。贈ることで、相手の気持ちを害してしまってはいけません。お中元を贈るかどうかは、相手の状況や気持ちを考えて判断しましょう。
喪中の方に贈る場合は相手の気持ちを尊重し、のし紙や縁起物を使わない、挨拶文に気を付ける、といった配慮をして適切に贈ることが大切です。